しあわせのパン

しあわせのパン
Bread of Happiness[1][2]
監督 三島有紀子
脚本 三島有紀子
ナレーター 大橋のぞみ
出演者 原田知世
大泉洋
音楽 安川午朗
主題歌 矢野顕子 with 忌野清志郎
「ひとつだけ」
配給 アスミック・エース
公開 日本の旗 2012年1月28日
上映時間 114分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 日本の旗 3.8億円[3]
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しあわせのパン』は、日本の映画作品。2012年1月21日北海道先行公開され、同年1月28日に全国公開された。監督・脚本は三島有紀子で、長編では初監督作品である。主演は原田知世大泉洋

解説

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東京から北海道の洞爺湖の畔に移り住み、小さなオーベルジュ式のパンカフェ「マーニ」を営む夫婦と、そこに訪れる客たちとのふれあいを描く。

監督の三島有紀子が脚本も担当[4]。主題歌である矢野顕子 with 忌野清志郎の「ひとつだけ」にインスパイアされ、本作の脚本を書き下ろした[5]

北海道洞爺湖町月浦地区に実在する店がモデルとなっており、すべてのシーンが実際の店舗を含め北海道で撮影された。2011年1月28日にクランクアップの様子がUstreamで生中継された。

キャッチコピーは「わけあうたびに わかりあえる 気がする」。

北海道12スクリーンの先行公開で映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)第20位を記録し、続く全国公開では全国47スクリーンという小規模公開ながら、2012年1月28、29日の初日2日間で興収3,550万620円、動員2万6,130人になり映画観客動員ランキングで第10位を記録した[6]

あらすじ

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北海道の静かな湖に面した月浦という土地に小さな2階建ロッジのパン屋が開店した。夫の水縞尚(みずしま なお)(大泉洋)が焼くパンと、妻の りえ(原田知世)が入れるおいしいコーヒーが自慢の店。店名は、りえ が大切にしている絵本『月とマーニ』にちなんで『カフェ マーニ』といった。りえは子供の頃から主人公マーニに恋をし、今も探し求めている心に傷を負った女性で、夫の尚は「水縞くん」と友達感覚で呼ばれつつ、優しく りえ を見守っていた。

店はたちまち近所で評判となり、子沢山で農家経営の広川一家、謎のトランクを持った阿部さん(あがた森魚)、地獄耳のガラス作家・陽子さん(余貴美子)、そして毎日配達にきてくれる郵便屋さん(本多力)などの常連客に憩いの場を提供する。1階のテーブル席では、大きな窓に湖畔の景色が映え、日が没すると月が美しく輝く。2階には小さな客室があり、ときどき、草原の先のバス停を利用して遠方から旅行客も訪れる。

彼氏にふられ、沖縄旅行をドタキャンされた香織(森カンナ)が一人でやってくる。傷心でグチりまくる香織の心は、水縞夫婦や地元の青年・山下君(平岡祐太)の優しさで徐々に癒されてゆく。

バス停に一人でたたずむ小学生の少女・未久(八木優希)。登校拒否を察した りえ は、彼女を店内に招き入れ、ホットミルクをふるまう。やがて父親も訪れ、離婚して娘とギクシャクしている事情がわかってくる。そんな父娘を水縞夫妻は食事会に招待した。

雪で閉ざされたある日、最寄りの有珠駅に降り立った一組の老夫婦(中村嘉葎雄渡辺美佐子)から関西弁の電話依頼があり、尚がワゴン車で迎えにゆく。50年程前の「結果的に新婚旅行になった旅」を思い出し、月を見たいと言う夫の史生(ときお)。だが、重病の妻をいたわる史生の姿に心中を決意していると察した水縞夫妻は必死で引き止め、長逗留を勧めて温かくもてなした。

雪が解け、郵便屋さんが、史生からの感謝の手紙を配達してくれる。りえは、「自分にとってのマーニ」が誰なのかを、やっと理解したと尚にほほ笑みかけた。なんと開店2年目にして、尚はようやく「たったひとつの欲しいもの」を手に入れることが出来たのだ。そして りえ のお腹には新しい命が宿っていた。

キャスト

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スタッフ

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出典

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関連項目

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外部リンク

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