オラクス科
オラクス科 | ||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Olacaceae R.Br. | ||||||||||||||||||
タイプ属 | ||||||||||||||||||
Olax L. [1] | ||||||||||||||||||
属 | ||||||||||||||||||
本文参照 |
オラクス科(オラクスか、学名: Olacaceae[2])は、 ビャクダン目に属する被子植物である。 木本植物であり、熱帯世界の地域に自生している。
1998年のAPG体系および2003年のAPG体系2版では、オラクス科は、コア真正双子葉類ビャクダン目に分類された。分子レベルで分類される前は、オラクス科の範囲は、学者により大きく異なっていた[3]。これらの様々な分類の中で、オラクス科には、約30属含まれていたが、15属はGRINによって認識されていた。 2008年に発表された系統の調査により、分子的そして形態的な特徴から7つのクレードに編成されたが、正式な再編成は提案されなかった。 このため、APG III体系では、「広義のオラクス科」として分類されたが[4]、2010年にNickrentらによって、「広義のオラクス科」は7つの科に分割され、ボロボロノキ属は、ArjonaとQuinchamalium(両方ともビャクダン科に属していた)とともに、ボロボロノキ科とされた[5]。
分類
[編集]APG IVでは以下のように7つの科に細分化されている[6]。各科の日本語名は主に基礎生物学研究所の表記に従うこととする[7]。また種の日本語表記は『熱帯植物要覧』第4版による[8]。
エリトロパルム科
[編集]エリトロパルム科(Erythropalaceae)は以下の4属からなり、汎熱帯的で東マレシアからタラウド諸島やフロレス島にかけて(ただしマダガスカルは除く)も見られるが大部分は中南米に分布する。
- Brachynema - 2種。
- Brachynema axillare Duno & P.E.Berry
- Brachynema ramiflorum Benth.
- Erythropalum エリトロパルム属 - 1属1種。
- Erythropalum scandens Blume
- Heisteria - 少なくとも34種。
- Maburea - 1属1種。
ストロンボシア科
[編集]ストロンボシア科(Strombosiaceae)は以下の6属からなり、汎熱帯的に散らばって見られる。
- Diogoa - 2種。
- Diogoa retivenia (S.Moore) Breteler
- Diogoa zenkeri (Engl.) Exell & Mendonça
- Engomegoma - 1属1種。
- Engomegoma gordonii Breteler
- Scorodocarpus - 1属1種。
- Strombosia ストロンボシア属 - 11種。
- Strombosia ceylanica Gardner(シノニム: Strombosia maingayi (Mast.) Whitmore)ペタリンアエル(インドネシア名: petaling air)、カマップ(マレー語: kamap)- インド、スリランカ、マラヤ、スマトラ、ボルネオに見られる小-中高木で葉は互生、花は葉腋に群生し、気乾比重が0.91あるいは0.97で耐久性の高い材が得られる。
- Strombosia javanica Blume ブリアンランダック(サラワク名: belian landak)- コーナー & 渡辺 (1969) ではストロンボシヤの名で掲載されている[9]。ミャンマーのタニンダーリ地方域やマラヤ、スマトラ、ジャワ、ボルネオに見られる中高木。葉は互生で食用となり花は腋生、気乾比重0.64で耐久性も抗虫性も低い材が得られる。
- Strombosia pustulata Oliv. ポエ(コートジボワールのアベイ語: poé[10])- ギニア・コンゴ林全体に見られる高木。コンゴ民主共和国北東部のイトゥリの森(英: Ituri (Rain)forest)の地上部バイオマスを形成する樹種のうちの一つ[11]。葉は互生で、気乾比重0.90の重硬材が得られる。
- Strombosiopsis - 3種。
- Strombosiopsis nana Breteler
- Strombosiopsis sereinii Breteler
- Strombosiopsis tetrandra Engl.
- Tetrastylidium - 2種。
- Tetrastylidium grandifolium (Baill.) Sleumer
- Tetrastylidium peruvianum Sleumer
コウラ科
[編集]コウラ科(Coulaceae)は以下の3属からなり、いずれも1属1種である。
- Coula コウラ属
- Minquartia
- Ochanostachys
ハマナツメモドキ科
[編集]ハマナツメモドキ科(キシメニア科とも、Ximeniaceae)は以下の4属からなり、分布は汎熱帯的。
- Curupira - 1属1種。
- Curupira tefeensis G.A.Black
- Douradoa - 1属1種。
- Douradoa consimilis Sleumer
- Malania - 1属1種。
- Malania oleifera Chun & S.K.Lee
- Ximenia ハマナツメモドキ属(キシメニア属)- 少なくとも10種。
- (Ximeniopsis)→ Ximenia
アプタンドラ科
[編集]アプタンドラ科(Aptandraceae)は以下の8属からなり汎熱帯的に分布し、中華人民共和国南東部と台湾にも見られる。
- Anacolosa - 15種。
- Aptandra アプタンドラ属 - 4種。
- Aptandra caudata A.H.Gentry & Ortiz
- Aptandra liriosmoides Spruce ex Miers[12]
- Aptandra tubicina (Poepp.) Benth. ex Miers
- Aptandra zenkeri Engl.
- Cathedra - 5種。
- Cathedra acuminata (Benth.) Miers
- Cathedra bahiensis Sleumer
- Cathedra grandiflora Loes.
- Cathedra paraensis Sleumer
- Cathedra rubricaulis Miers
- Chaunochiton - 3種。
- Chaunochiton angustifolium Sleumer
- Chaunochiton kappleri (Sagot ex Engl.) Ducke
- Chaunochiton loranthoides Benth.
- Harmandia - 1属1種。
- Harmandia mekongensis Baill.
- Hondurodendron - 1属1種。
- Hondurodendron urceolatum C.Ulloa, Nickrent, Whitef. & D.L.Kelly
- Ongokea - 1属1種。
- Ongokea gore (Hua) Pierre アングエク(ガボン名: angueuk)- リベリアからコンゴ民主共和国にかけて見られる大高木で、耐久性の高い材が得られる。
- Phanerodiscus - 3種。
- Phanerodiscus capuronii Malécot, G.E.Schatz & Bosser
- Phanerodiscus diospyroidea Capuron
- Phanerodiscus perrieri Cavaco
オラクス科(狭義)
[編集]狭義のオラクス科は以下の3属からなり、分布は汎熱帯的で中華人民共和国南部や台湾にも見られる。
- Dulacia - オラクス属のシノニム扱いとされる場合もある[13]。
- Olax オラクス属 - 少なくとも37種。
- Ptychopetalum プティコペタルム属 - 4種。薬用となる「ムイラプアマ(Muira Puama)」を含む[15]。
- Ptychopetalum anceps Oliv.
- Ptychopetalum olacoides Benth.
- Ptychopetalum petiolatum Oliv.
- Ptychopetalum uncinatum Anselmino
オクトクネマ科
[編集]オクトクネマ科(Octoknemaceae)はオクトクネマ属(Octoknema)ただ1属14種のみからなり、熱帯アフリカに分布する。
脚注
[編集]- ^ Olacaceae
- ^ 米倉浩司、邑田仁(監修)『維管束植物分類表』(版)北隆館、2013年4月、89頁。ISBN 978-4-8326-0975-4。
- ^ Valéry Malécot and Daniel L. Nickrent. 2008. "Molecular Phylogenetic Relationships of Olacaceae and Related Santalales". Systematic Botany 33(1):97-106.
- ^ Angiosperm Phylogeny Group (2009). “An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG III” (PDF). Botanical Journal of the Linnean Society 161 (2): 105–121. doi:10.1111/j.1095-8339.2009.00996.x 2013年7月6日閲覧。.
- ^ Nickrent DL, Malécot V, Vidal-Russell R & Der J (2010) A revised classification of Santalales. Taxon 59(2): 538-558.
- ^ Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website. Version 14, July 2017 [and more or less continuously updated since]. 2020年3月7日閲覧。
- ^ 陸上生物の進化 (Kabeya, Y. & Hasebe, M.、基礎生物学研究所). 2020年3月7日閲覧。
- ^ 熱帯植物研究会 編 編「ボロボロノキ科 OLACACEAE」『熱帯植物要覧』(第4版)養賢堂、1996年、43-5頁。ISBN 4-924395-03-X。
- ^ コーナー, E. J . H.、渡辺, 清彦『図説熱帯植物集成』廣川書店、1969年。
- ^ Kerharo, J.; Bouquet, A. (1950). Plantes médicinales et toxiques de la Côte-d’Ivoire - Haute-Volta. Paris: Vigot Frères. p. 138
- ^ Bastin, J.-F.; et al. (2015). “Seeing Central African forests through their largest trees”. Scientific Reports 5. doi:10.1038/srep13156.
- ^ エドワード・ジョン・マイヤーズ (1851–1930) 動物学者 or ジョン・マイヤーズ (1789–1879) 植物学者
- ^ Dulacia Vell. (Plants of the World Online). 2020年3月7日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info (2020年3月7日).
- ^ ムイラプアマ