ニュース

Al Jazeera English英語版アルジャジーラの英語チャンネル)のニュースルーム

ニュース: news[1])とは、珍しい出来事や新しい情報のことである。また、最近発生した政治事件事故スポーツ・地域情報などの出来事や珍しい出来事などを伝えることである。

媒体

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新聞テレビラジオ電光掲示板ウェブ(特にニュースサイト)などがメディアとして使われる。テレビが普及する以前には、映画(ニュース映画)も使われた。

1990年代以降、ウェブ(インターネット)の普及で個人などでもニュースを発信することができるようになった。この場合は専門的な情報のみのニュースが多い。

市場調査会社ピュー・リサーチセンターの2008年12月の調査によれば、ウェブを媒体としてニュースを知る人の割合が、ついに新聞を上回った。調査は2008年12月上旬にアメリカ国内の1,489名の成人に対して行われたもので、40%がウェブから国内外のニュースを得ることが多いと回答し、一方、新聞からという者は35%にとどまった。新聞を情報源としている人の割合は2005年からほぼ横ばいだが、ウェブを情報源としている人の率が高くなっており、2007年9月の前回調査では24%であった。 一方、テレビをニュース情報源としているとしたのは回答者の70%であり、依然ウェブと新聞を上回っている。30歳以下の若年成人層に限定すれば、ウェブはすでに情報源としてテレビに追いつき、ともに59%となった。2007年ではテレビの割合は68%、ウェブの割合は34%であり、急速にウェブの割合が増えている[2]

歴史

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  • アクタ・ディウルナ - ローマ時代に壁に貼られることでニュースを伝えた最古の新聞。
  • 瓦版(読売、絵草紙、一枚摺とも) - 江戸時代に民間で出回った情報媒体。1684年(貞享1年)に読売禁止令が出される[3][4]
  • Canards、オカジオネル(occasionnel)、éphémères - フランスで16-17世紀に出された出版物。一枚刷りから、冊子の形で販売された[5][6]。1701年に書物監督局が設立され、特権許可状フランス語版(特認、出版特認などとも訳される)がない出版社以外の出版が禁じられた。そのため、パリ以外の地方で海賊版などの違法書籍と共に出版されることとなった[7]
  • イギリスでは、王室などへの誹謗中傷が問題になり、17世紀の星室庁によって報道出版社は取り締まり対象となり、許可のない出版が行えなくなった[8][9]


語源

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英語綴りは「news」であり、「ニューズ(英国)」「ヌーズ(北米)」と読む。これは「new」を複数形にしたものであり、「(複数の)新しいこと」という意味の、中世ラテン語フランス語の単語から英訳された[10][11]

この語の語源が方角をあらわす「北」「東」「西」「南」のそれぞれを意味する英語「North」「East」「West」「South」の頭文字だという意味だといわれることがあるが、これは民間語源で間違いである。

ニュースとは何か

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大石裕岩田温藤田真文「現代ニュース論」では、ニュースの特質について、「ニュースとは人々が新しいと認識する情報である」「ニュースとは公的な情報である」「「ニュースとは人々の関心を集める情報、あるいは人々がみずからの利害とかかわると考える情報」と整理している。ただし、測る基準は一定ではないことも指摘している。

ニュースバリュー

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全ての情報がニュースになる訳ではなく、ニュースになるものとならないものがある。ニュースになるものにニュースバリューがあると言える。𠮷岡至はニュースバリューについて「ニュース項目を選択、構成、表現する際に使用される職業的なコード」であると指摘している。

ニュースバリューは主に突出性・重要性、特定の人物に対する興味、対立や紛争・論争、異常性、タイムリー、地理的な近接性である。

ニュースバリューは一つではなく、シューメーカーとリースは、ジャーナリスト個人の価値観、ジャーナリストが日々の業務でも止められる価値観・基準、ジャーナリストの所属するメディア組織の価値観、メディア組織の外部の価値観、社会のイデオロギーによって左右されるとする。

また、G・J・ガルトゥングとM・H・ルーゲはニュースになりうる要因として、周期性、閾値、明瞭性、有意性、協和性、意外性、継続性、構成をあげている。

T・ハーカップとD・オニールは、ニュース要因として、関連性、重大性、対立、驚嘆、良いニュース、悪いニュース、パワーエリート、有名性、娯楽性、ドラマ性、オーディオビジュアル、共有性、フォローアップ、独占性、ニュース組織のアジェンダをあげている。

ニュースの機能

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メディアには、報道機能・評論機能・教育機能・娯楽機能・交告機能がある。報道機能には速報性・詳報性・解説性、評論機能にはエディトリアル性・フォーラム性があるとされる。

ソフトニュースとハードニュース

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芸能やスポーツなど軟らかいニュースをソフトニュース、政治や経済などの堅いニュースをハードニュースと呼ぶ。バウムは、ソフトニュースの特徴を、公共政策の要素の欠如、センセーショナルな取り上げ方、人間的興味に訴えるテーマ、犯罪や災害などドラマティックな題材を強調することをあげている。

ニュース執筆者の匿名性

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ニュースの中には、執筆者を明らかにしないものもある。そういったものについて、無責任であると批判する声も出ている。匿名で書かれた記事は、正確性や信頼性をよく確認する必要がある。

こたつ記事などのニュース

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記者やウェブライターがインターネット上の文章を要約・転載した記事、いわゆるコタツ記事がネットニュースに多くある。これらは取材されておらず、いわゆる二次情報・三次情報に当たる。中には、著作権を侵害しているものも多くある。また、テレビ局のニュースについても、ネットやSNSから拾ってきたものも多く有り、取材に基づいていないニュースも多くある。

ネットニュース

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ネットニュースには、報道機関が出すもの、週刊誌が出すもの(文春オンラインデイリー新潮FRIDAYデジタルSmart FlashNEWS ポストセブン週刊女性PRIME女性自身、週刊実話WEB)、出版社が出すもの(東洋経済オンラインプレジデントオンライン、THE GOLD ONLINE、集英社オンライン、ダイヤモンドオンライン、ピンズバNEWS)、その他(J-castニュース)がある。

ニュースの信頼性

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近年、数多くのニュースで事実と異なったり、不正確、偏っていることが指摘されており、信頼性には大いに疑問がある。また、スポンサーや自社・同業他社の不祥事についてはほとんど報道しないことも指摘されている。そのため、メディアの不祥事のニュースは、主に週刊誌のニュースが行っている。さらに、報道番組で芸能・スポーツのニュースが多く、政治に関するニュースが限られていることも指摘されている。さらに、誤報であっても、謝罪を行わないケースもある。

芸能人の自殺のニュース

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著名人の自殺報道が他の人の自殺を増やす現象であるウェルテル効果が指摘されており、芸能人の自殺のニュースについては、慎重に行う必要がある。

犯罪のニュース

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犯罪のニュースを報道する際に、手口や詳しい銃器の製造方法を報道すると、模倣する恐れがある。また、愉快犯も出る恐れがあるので、犯罪報道については議論が必要である。

ニュースの質の低下

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近年、政治家の発言の一部を切り取って批判する報道、憶測に基づく報道、SNSで炎上したことの報道があり、ニュースとしての質が下がってきている。

ジャーナリストに関するニュース

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最近では、望月衣塑子青木理阿部岳津田大介池上彰などのジャーナリストについての記事も配信されるようになってきている。

ニュース番組のキャスターについて

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ニュース番組のMCやキャスターを芸能人がやっていることについて、文春オンラインで池上彰は「個々の番組の方針について私はコメントすべき立場にありませんが、少なくともニュースを伝えたり、解説したり、コメントしたりする役割を芸能人が務めることには違和感を禁じ得ません。人気タレントが画面に出ていれば視聴率が稼げるだろうという、さもしい発想が透けて見えます。」「日本のテレビ界では、プロの仕事はプロに任せるというルールが確立していません。ニュースはニュースのプロが伝えるべきだと思っています。」とコメントしている。このコメントが、物議をかもした。

不適切なニュースの例

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ニュースの中には、マッチポンプであると指摘されているものもある。

・日本経済新聞

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2017年8月16日の「アリババ、日本で中国発スマホ決済 QRコード使用 」という記事を出した後、2018年3月16日に「アリババ、日本版スマホ決済延期 情報流出に懸念の声」という記事を出し、マッチポンプではないかと批判されている。

・「news23」(TBS)

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アーティストを応援するファンの動向を「推し活」として紹介する1月12日放送の企画で、担当ディレクターが事前に会員制交流サイト(SNS)で取材日時と場所を挙げ「ぜひ遊びに来てください」と呼び掛けていた。

・「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)

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2024年4月4日は『満開を待つ時のワキ腹のストレッチ』、5日には『わぁキレイ!お花見スクワット』というストレッチが紹介されており、その後の4月9日では、お花見客の迷惑行為特集がされたことについて、マッチポンプ報道ではないか、という声が出ている。

脚注

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  1. ^ 聞く
  2. ^ Internet Overtakes Newspapers as News Outlet
  3. ^ 朝倉亀三『本邦新聞史』雅俗文庫〈附録: 日本新聞紙雑誌年表〉、1911年。doi:10.11501/897435全国書誌番号:41016795https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/897435 
  4. ^ 鎌田大資「日本出版統制史再考 : 序説・江戸時代初期享保以前」『金城学院大学論集. 社会科学編』第12巻第1号、金城学院大学、2015年9月、54-70頁、CRID 1050001202833440896ISSN 1880036X 
  5. ^ Fabula, Équipe de recherche. “Canards, occasionnels, éphémères : information et infralittérature en France à l’aube des temps modernes (Rouen)” (フランス語). https://www.fabula.org. 2022年10月23日閲覧。
  6. ^ Hirate, Tomohiko (2009年12月13日). “フランソワ1世治下のパリのブルジョワ日記(前) : 「パヴィアの敗戦」までのニュースあるいは「噂」”. Studies in European and American Culture. pp. 101–116. 2022年10月23日閲覧。
  7. ^ 本の歴史 (「知の再発見」双書) 著:Bruno Blasselle 訳:木村 恵一、監修:荒俣 宏
  8. ^ Cheyney, Edward P. (1913-07). “The Court of Star Chamber”. The American Historical Review 18 (4): 727. doi:10.2307/1834768. https://www.jstor.org/stable/10.2307/1834768?origin=crossref. 
  9. ^ コピーライトの史的展開(3) 17世紀イギリスにおける検閲制度とコピーライト”. 法政大学. 白田秀彰. 2022年10月23日閲覧。
  10. ^ Definition of news in English:”. Oxford dictionaries. Oxford University Press (2014年). 2014年3月14日閲覧。
  11. ^ news”. Online Etymology Dictionary. Douglas Harper (2001-2014). 2014年3月14日閲覧。

参考文献

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大石裕・岩田温・藤田真文「現代ニュース論」(有斐閣)

石澤靖治「テキスト現代ジャーナリズム論」(ミネルヴァ書房)

大井眞二・田村紀雄・鈴木雄雅「現代ジャーナリズムを学ぶ人のために」(世界思想社)

蒲島郁夫・竹下俊郎・芹川洋一「メディアと政治」(有斐閣)

関連項目

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