ベイビー・イッツ・ユー

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「ベイビー・イッツ・ユー」
シュレルズシングル
初出アルバム『ベイビー・イッツ・ユー英語版
B面 シングス・アイ・ウォント・トゥ・ヒア (プリティ・ワーズ)
リリース
規格 7インチシングル
録音
  • 1963年
  • BBCスタジオ
ジャンル ロック
時間
レーベル セプター・レコード英語版
作詞
作曲 バート・バカラック
プロデュース ルーサー・ディクソン
チャート最高順位
シュレルズ シングル 年表
  • ビッグ・ジョン (エイント・ユー・ゴナ・マリー・ミー)
  • (1961年)
  • ベイビー・イッツ・ユー
  • (1961年)
  • ソルジャー・ボーイ
  • (1962年)
ベイビー・イッツ・ユー英語版 収録曲
ベイビー・イッツ・ユー
(A-1)
イレジスティブル・ユー
(A-2)
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ベイビー・イッツ・ユー」(Baby It's You)は、マック・デヴィッド英語版ルーサー・ディクソン英語版(名義はバーニー・ウィリアムス)[2]が作詞、バート・バカラックが作曲を手がけた楽曲である。シュレルズビートルズによってレコーディングされ、いずれもシングルチャートにランクインした。1969年にはスミス英語版によってカバーされ、Billboard Hot 100で本作の最高位となる5位を記録した[3]

オリジナル・バージョン

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1961年にアメリカの女性R&Bコーラス・グループであるシュレルズのシングルとして発売され、楽曲の作者の1人であるルーサー・ディクソン英語版がプロデュースを手がけた。シュレルズのシングル盤は、Billboard Hot 100で最高位8位[1]を記録し、ポップ・アンド・R&Bチャートで上位10位以内にチャートインするヒットを記録した[4]

カナダでは1961年12月に発売され、CHUMチャートに4週連続でチャートインし、1962年1月に最高位18位を記録した[5]。本作は、シングル発売後に発売された同名のアルバム英語版にも収録された[5]

オールミュージック』のマシュー・グリーンウォルドは、「ヴァースにおける短調から長調への転調が美しい」「バカラックとデヴィッドのソングライティングチームの最もソウルフルな楽曲の1つで、この曲が持つダークでメランコリックな雰囲気は、このソングライティングチームのトレードマークとなっていった」と評している[6]

ビートルズによるカバー

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ベイビー・イッツ・ユー
ビートルズ楽曲
収録アルバムプリーズ・プリーズ・ミー
英語名Baby It's You
リリース1963年3月22日
録音
ジャンルリバプールサウンド
時間2分42秒
レーベルパーロフォン
作詞者
  • マック・デヴィッド
  • バーニー・ディクソン
作曲者バート・バカラック
プロデュースジョージ・マーティン
プリーズ・プリーズ・ミー 収録曲
P.S.アイ・ラヴ・ユー
(B-2)
ベイビー・イッツ・ユー
(B-3)
ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
(B-4)
「ベイビー・イッツ・ユー」
ビートルズシングル
初出アルバム『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC
リリース
規格
録音 1963年1月22日 – 1965年5月26日 (1963-01-22 – 1965-05-26)
時間
レーベル アップル・レコード
プロデュース テリー・ヘネベリー
チャート最高順位
後述を参照
ビートルズ シングル U.K.U.S. 年表
  • ベイビー・イッツ・ユー
  • (1995年)
ビートルズ シングル 日本 年表
  • ベイビー・イッツ・ユー
  • (1995年)
ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC 収録曲
シャ・ラ・ラ・ラ・ラ!
(DISC 1-13)
ベイビー・イッツ・ユー
(DISC 1-14)
ザッツ・オール・ライト
(DISC 1-15)
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ビートルズは、1961年から1963年にかけてライブで「ベイビー・イッツ・ユー」を演奏していた。1963年2月11日にEMIレコーディング・スタジオジョージ・マーティンのプロデュースのもとで録音が行われ、2月20日にマーティンによってチェレスタソロオーバー・ダビングされた[7]。ビートルズによるカバー版は、1963年に発売されたイギリス盤公式オリジナル・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録された。同作には同じくシュレルズのカバー曲である「ボーイズ」も収録されている[8][9][10]。アメリカでは、ヴィージェイ・レコードから発売された『Introducing... The Beatles[11]や『Songs, Pictures And Stories Of The Fabulous Beatles』[12]に収録されたのち、キャピトル・レコードから発売された『ジ・アーリー・ビートルズ[13]に収録された。ビートルズによるカバー版は、シュレルズ・バージョンとは異なり、1番ではなく2番の歌詞を繰り返すという構成になっている[14]

1963年6月1日にBBCラジオの番組『Pop Go the Beatles』用に演奏が録音され、同月11日に放送された[15]。当時の演奏は、1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』に収録された後、1995年にシングル・カットされた[15]。なお、シングル収録テイクは、アルバム収録テイクよりも低音域が強調されたミックスになっている[15]。シングル盤には「ベイビー・イッツ・ユー」の他に、未発表となっていたBBCセッションでの演奏から「アイル・フォロー・ザ・サン」、「デヴィル・イン・ハー・ハート」、「ボーイズ」の3曲が収録された[16]。シングル盤は、全英シングルチャートで最高位7位[17]Billboard Hot 100で最高位67位[18]を記録した。

1963年にケビン・ニールがBBCパリ・シアターの外で踊るメンバーを撮影した映像で構成されたミュージック・ビデオが、シングルの宣伝用に制作されており[19]、2015年に発売された『ザ・ビートルズ 1+』に収録された。

クレジット

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※出典[7]

シングル盤収録曲

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#タイトル作詞・作曲リード・ボーカル時間
1.「ベイビー・イッツ・ユー」(Baby It's You)バカラック/デヴィッド英語版/ディクソン英語版ジョン・レノン
2.アイル・フォロー・ザ・サン(I'll Follow the Sun)レノン=マッカートニーポール・マッカートニー
3.デヴィル・イン・ハー・ハート(Devil in Her Heart)ドラプキンジョージ・ハリスン
4.ボーイズ(Boys)ディクソン/ファレル英語版リンゴ・スター
合計時間:

チャート成績

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チャート (1995年) 最高位
オーストラリア (ARIA)[20] 33
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[21] 43
デンマーク (IFPI)[22] 8
フィンランド (Eurochart Hot 100)[23] 17
ドイツ (GfK Entertainment charts)[24] 94
アイルランド (IRMA)[25]
12
日本 (オリコン)[26] 33
オランダ (Single Top 100)[27] 44
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[28] 30
スコットランド (Official Charts Company)[29] 5
UK シングルス (OCC)[17] 7
US Billboard Hot 100[18] 67

スミスによるカバー

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スミス英語版によるカバー・バージョンは、1969年にダンヒル・レコードより発売された1作目のオリジナル・アルバム『A Group Called Smith』に収録された。全編にわたってジミー・ハスケル英語版がアレンジを手がけたホーンがフィーチャーされている[30]。シングルとしても発売され、Billboard Hot 100で最高位5位を記録した[3]。後にクエンティン・タランティーノが監督を務めた映画作品『デス・プルーフ in グラインドハウス』の主題歌に起用された[31]

作家のセレーヌ・ドミニクは、スミスによるカバー・バージョンについて「リード・ボーカルのゲイル・マコーミック英語版ジャニス・ジョプリンを思わせる歌声が印象的」と評している[32]

出典

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  1. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1962年2月3日). 2021年5月23日閲覧。
  2. ^ Dominic, Serene (2003). Burt Bacharach, Song by Song: The Ultimate Burt Bacharach Reference for Fans. Schirmer Trade Books. p. 69. ISBN 0-8256-7280-5. https://books.google.com/books?id=TKJU6CegkogC&pg=PA70&lpg=PA70&dq=%22barney+williams%22+dixon&source=bl&ots=Al0X4rE5Bo&sig=_JNefleeB91VIWB3PwN70HGuQ6U&hl=en&sa=X&ved=0ahUKEwjGy_z0ktDNAhVX3GMKHXKTBvoQ6AEIVzAM#v=onepage&q=%22barney%20williams%22%20dixon&f=false 
  3. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1969年11月1日). 2021年5月23日閲覧。
  4. ^ Whitburn, Joel (2004). The Billboard Book of Top 40 Hits (8th ed.). Record Research. p. 581. ISBN 0-8230-7499-4 
  5. ^ a b Hemmingsen 2016, p. 1041.
  6. ^ Greenwald, Matthew. Baby It's You - The Shirelles | Song Info - オールミュージック. 2021年5月23日閲覧。
  7. ^ a b Womack 2016, p. 28.
  8. ^ Lewisohn 1988, pp. 24, 26.
  9. ^ Gaar 2013, p. 60.
  10. ^ Mahon 2020, p. 64.
  11. ^ Womack 2016, p. 587.
  12. ^ Womack 2014, p. 856.
  13. ^ Womack 2016, p. 127.
  14. ^ Rowley 2013, pp. 15–16.
  15. ^ a b c Winn 2008, p. 48.
  16. ^ Ruhlmann, William. Baby It's You - The Beatles | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年5月23日閲覧。
  17. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2021年5月23日閲覧。
  18. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1995年4月22日). 2021年5月23日閲覧。
  19. ^ 1+ (book). The Beatles. Apple Records. 2015.
  20. ^ "Australian-charts.com – The Beatles – Baby It's You". ARIA Top 50 Singles. 2021年5月23日閲覧。
  21. ^ "Ultratop.be – The Beatles – Baby It's You" (in Dutch). Ultratop 50. 2021年5月23日閲覧。
  22. ^ “Top National Sellers”. Music & Media 12 (15): 30. (15 April 1995). https://www.americanradiohistory.com/UK/Music-and-Media/90s/1995/MM-1995-04-15.pdf. 
  23. ^ “Eurochart Hot 100 Singles”. Music & Media 12 (14): 22. (8 April 1995). https://www.americanradiohistory.com/UK/Music-and-Media/90s/1995/MM-1995-04-08.pdf. 
  24. ^ "Offiziellecharts.de – The Beatles – Baby It's You". GfK Entertainment Charts. 2021年5月23日閲覧。
  25. ^ The Irish Charts - Search Results - Baby It's You”. Irish Singles Chart. 2022年3月27日閲覧。
  26. ^ ベイビー・イッツ・ユー | ザ・ビートルズ”. ORICON NEWS. オリコン. 2022年11月17日閲覧。
  27. ^ "Dutchcharts.nl – The Beatles – Baby It's You" (in Dutch). Single Top 100. 2021年5月23日閲覧。
  28. ^ charts.nz - The Beatles - Baby It's You”. Top 40 Singles. 2021年5月23日閲覧。
  29. ^ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40. 2021年5月23日閲覧。
  30. ^ CDジャーナル 編『ロック&ポップス名曲徹底ガイド 1965〜69年編』音楽出版社、2005年、212頁。ISBN 4-8617-1005-7 
  31. ^ McCown, Alex (2015年9月3日). “Quentin Tarantino's least-seen flick delivers one of his best music choices”. The A.V. Club. 2018年11月15日閲覧。
  32. ^ Dominic 2003, p. 181.

参考文献

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  • Dominic, Serene (2003). Burt Bacharach: Song By Song. Music Sales. ISBN 0-8571-2259-2 
  • Gaar, Gillian G. (2013). 100 Things Beatles Fans Should Know and Do Before They Die. Triumph Books. ISBN 1-6236-8202-9 
  • Hemmingsen, Piers (2016). The Beatles in Canada: The Origins of Beatlemania!. Wise Publishing. ISBN 1-7875-9073-9 
  • Lewisohn, Mark (1988). The Complete Beatles Recording Sessions. The Hamlyn Publishing Group Limited. ISBN 0-6006-0250-8 
  • Mahon, Maureen (2020). Black Diamond Queens: African American Women and Rock and Roll. Duke University Press. ISBN 1-4780-1277-3 
  • Rowley, David (2013). All Together Now: The ABC of the Beatles Songs and Albums. Troubador Publishing Limited. ISBN 1-7808-8680-2 
  • Winn, John C. (2008). Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965. Crown. ISBN 0-3074-5238-7 
  • Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four [2 Volumes]. ABC-CLIO. ISBN 0-3133-9172-6 
  • Womack, Kenneth (2016). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. ABC-CLIO. ISBN 1-4408-4427-5 

外部リンク

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