三角洋一
三角 洋一(みすみ よういち、1948年1月1日[1] - 2016年5月4日[2])は、日本の国文学者。東京大学名誉教授。大正大学特命教授。『とはずがたり』など王朝女流文学を中心に、平安から鎌倉にかけての物語文学を研究した[3]。岩手県生まれ[1]。
略歴
[編集]1966年、都立日比谷高校卒業[1]、1970年、東京大学文学部国語国文学専修卒業[1]、1972年、東京大学大学院修士課程修了[1]。1973年、同大学大学院博士課程中途退学[1]、高知大学文理学部助手[1]。1975年、同講師[1]。1979年、白百合女子大学文学部講師[1]、1980年同助教授[1]。1984年、東京大学教養学部助教授[1]。1992年、同教授[1]。2004年、東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化コース主任(- 2009年)。
2012年、「宇治十帖と仏教」で東京大学より文学博士の学位を取得[1]、同年定年退職[1]、名誉教授[1]。2013年、大正大学特命教授[1]。
受賞歴
[編集]著書
[編集]- 『とはずがたり 古典講読』(岩波書店「岩波セミナーブックス」、1992、新装版2014)
- 『物語の変貌』(若草書房、1996)
- 『源氏物語と天台浄土教』(若草書房、1996)
- 『王朝物語の展開』(若草書房、2000)
- 『宇治十帖と仏教』(若草書房 中古文学研究叢書 2011)
- 『中世文学の達成 和漢混淆文の成立を中心に』(若草書房 中古文学研究叢書 2017)
編著・共著
[編集]- 『蜻蛉日記・更級日記・和泉式部日記』津島佑子共編著(新潮社、1991)
- 『歌ことばの歴史』小町谷照彦共編(笠間書院、1998)
- 『日本の散文 古典編』松尾葦江・島内裕子共著(放送大学教育振興会、2003)
- 『源氏物語の鑑賞と基礎知識 no.39 早蕨』(国文学解釈と鑑賞別冊)(至文堂、2005)
- 『東書最新全訳古語辞典』小町谷照彦共編(東京書籍、2006)
- 『日本の古典 散文編』松尾葦江・島内裕子共著(放送大学教育振興会、2006)
- 『講座源氏物語研究 第4巻 鎌倉・室町時代の源氏物語』伊井春樹監修 編 (おうふう、2007)
校注・編纂
[編集]- 『堤中納言物語』全訳註(講談社学術文庫、1981)
- 菅原孝標娘『日本の文学 更級日記』(ほるぷ出版、1986)
- 『鎌倉時代物語集成』全7巻別巻1 市古貞次共編(笠間書院、1988-2001)
- 『新日本古典文学大系 50 とはずがたり(後深草院二条)、たまきはる(建春門院中納言日記)』(岩波書店、1994)
- 『新編日本古典文学全集 住吉物語』(小学館、2002)
- 『中世王朝物語全集5 石清水物語』(笠間書院、2016)
論文
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「三角洋一先生略年譜・業績目録」『国語と国文学』第94巻第3号、明治書院、2017年3月、67-68頁。
- ^ 三角洋一氏逝去 笠間書院 2016年5月4日(大元は武蔵野書院のブログ)
- ^ 『國語と國文學』平成29年3月号 東京大学国語国文学会 p47
参考文献
[編集]- 駒場2001