人間なんて
『よしだたくろう 人間なんて』 | ||||
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よしだたくろう の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | フォークソング | |||
レーベル | エレックレコード | |||
プロデュース | 吉田拓郎 | |||
チャート最高順位 | ||||
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よしだたくろう アルバム 年表 | ||||
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『人間なんて』収録のシングル | ||||
『人間なんて』(にんげんなんて)は、1971年11月20日に吉田拓郎(当時はよしだたくろう)がリリースしたオリジナル・アルバムである。
解説
[編集]- エレックからの最後のリリースとなるこのアルバムは、プロデューサーを拓郎自身が務め、ディレクターに加藤和彦、木田高介、またアレンジャーや参加ミュージシャンに小室等、遠藤賢司、松任谷正隆、林立夫(後にティン・パン・アレーに参加)、小原礼(後にサディスティック・ミカ・バンドに加入)など、この後日本のロック&ポップスの礎を築くことになるミュージシャンを起用した[1]。
- ジャケットは当時本人が住んでいた杉並区のアパートの階段で撮影された。
- 収録曲の「花嫁になる君に」は後に黄金コンビと呼ばれることになる作詞家・岡本おさみとの第1作である[2]。
- 拓郎はエレック時代のレコードは弱小会社で、スタジオが取れなかったり、自分やバックがミスしたり、アレンジが良くなかったりで内容は悪いと話している[3]。
- 拓郎人気を不動のものにした「フォーク」そのものの代表的アルバム[4]。
収録曲
[編集]- 作詞・作曲:よしだたくろう(特記以外)
- 人間なんて
- 結婚しようよ
- ある雨の日の情景
- 作詞:伊庭啓子 補作詞:よしだたくろう
- 「結婚しようよ」のB面曲。
- ワシらのフォーク村
- 自殺の詩
- 『メモリアルヒット曲集 '70 真夏の青春』に収録された曲のリメイク。
- 花嫁になる君に
- 作詞:岡本おさみ
- たくろうチャン
- どうしてこんなに悲しいんだろう
- 笑えさとりし人ヨ
- やっと気づいて
- 川の流れの如く
- ふるさと
参加ミュージシャン
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受容
[編集]歌手の中村雅俊は、若いころ吉田の歌をよく聞いていたとリアルサウンドとのインタビューの中で話しており、最も魅力的な楽曲として「人間なんて」を挙げている[7]。 当時のライブにおける吉田のパフォーマンスについて「歌ってるときはガラガラ声なんだけど、それでもやっぱりガーッと歌い続ける姿だとか、ああいうのはちょっと打たれたりしますね。」と話している[7]。 中村にインタビューした小野島大はサビの部分を延々と歌うところが一種のトランス状態にあるのではないかと指摘しており、中村も酔っぱらった時にあのような感じになると答えたうえで、「あの止まらない感じが、不思議な連帯感と感動を呼んで。」と話している[7]。
脚注・出典
[編集]- ^ a b TOMC (2023年7月1日). “あのアーティストの知られざる魅力を探る TOMCの<ALT View>#25 吉田拓郎とR&B~レゲエ 初期作品群におけるグルーヴと“ソウル(魂)”を振り返る”. サイゾー. サイゾー. 2024年6月22日閲覧。
- ^ 昭和フォーク&ロック音楽堂、中村よお、青幻舎、2008年、p53
- ^ ニューミュージック・マガジン、1972年6月号、p83
- ^ ラヴ・ジェネレーション1966-1979 新版 日本ロック&フォーク・アルバム大全、田口史人・湯浅学・北中正和監修、音楽之友社、2000年、p259
- ^ “吉田拓郎、夏のライブの主人公 「伝説」の最終章が始まる”. J-CAST トレンド (2018年8月7日). 2021年11月18日閲覧。
- ^ a b 「ロングインタビュー 吉田拓郎 すべてを語る」『AERA in FOLK あれは、ロックな春だった!』朝日新聞社、2006年4月1日、40-45頁。
- ^ a b c “中村雅俊が明かす、歌と芝居に通じる表現の核「いろんなファクターがそろって形成されていくもの」”. Real Sound|リアルサウンド (2018年12月22日). 2021年11月18日閲覧。