堀本裕樹
堀本 裕樹(ほりもと ゆうき、1974年8月12日 - )は、日本の俳人、文筆家。所属事務所はアドライフ。東京経済大学・二松學舍大学非常勤講師、実践女子学園生涯学習センター講師、杉並区立角川庭園・すぎなみ詩歌館講師、俳人協会幹事。俳句結社「蒼海俳句会」主宰。
経歴
[編集]和歌山県出身。和歌山市生まれだが、両親はともに熊野本宮の出身。中高生時代は陸上部の長距離走選手だった[1]。和歌山県立向陽高等学校[2]、國學院大学法学部卒業。
大学在学中に、國學院俳句(師範・鎌田東二)に入会。19歳から作句を始める。出版社勤務、コピーライターを経て角川春樹が主宰する俳句結社「河」に参加。所属中に結社賞の河新人賞、河賞、銀河賞、角川春樹賞を受賞した。3年間編集長を務めた後、2010年に独立。創作の傍らさまざまなかたちで句会やイベントを行うなど、老若男女幅広い層へ俳句の楽しさを伝えるために活動している。千野帽子、長嶋有、米光一成と句会ライブ「東京マッハ」を行う[3]。又吉直樹に有季定型俳句の指導を担当した。2018年に俳句結社「蒼海俳句会」を立ち上げ、主宰を務める。
はじめは小説家を目指していたこともあり、同郷の中上健次や[4]、宮本輝に影響を受けた[5]。『本の雑誌』2013年6月発売号に宮本輝著作10冊に関する書評を執筆、2015年7月17日発売の宮本輝著『水のかたち』文庫版(集英社文庫)の解説を執筆するなど、文筆家としても活動している。
主な受賞歴
[編集]著書
[編集]- 『十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う』(カンゼン、2012年3月)帯文を池田澄子、又吉直樹、長嶋有が執筆。
- 『俳句の図書室』(角川文庫、2017年4月)加筆・改題を経て文庫化。
- 句集『熊野曼陀羅』(文學の森、2012年9月)
- 『いるか句会へようこそ! 恋の句を捧げる杏の物語』(駿河台出版社、2014年6月)[6]
- 『桜木杏、俳句はじめてみました』(幻冬舎文庫、2019年12月)加筆・改題を経て文庫化。
- 『富士百句で俳句入門』(ちくまプリマー新書、2014年8月)
- 『芸人と俳人』(集英社文庫、2018年7月)加筆を経て文庫化。
- 『春夏秋冬 雑談の達人』(プレジデント社、2016年10月)
- 『NHK俳句 ひぐらし先生、俳句おしえてください。』(NHK出版、2019年7月)
- 『散歩が楽しくなる 俳句手帳』(東京書籍、2021年8月)
- 句集『一粟』(駿河台出版社、2022年5月)
- 『猫は髭から眠るもの』(幻冬舎、2022年6月)
共著
[編集]- 『芸人と俳人』(又吉直樹共著、集英社、2015年5月)
- 『ねこのほそみち 春夏秋冬にゃー』(ねこまき共著、さくら舎、2016年4月)
- 『俳句でつくる小説工房』(田丸雅智共著、双葉社、2017年11月)
- 『短歌と俳句の五十番勝負』(穂村弘共著、新潮社、2018年4月)
- 『ねこもかぞく ~ほんのり俳句コミック』(ねこまき共著、さくら舎、2019年11月)
- 『短歌と俳句の五十番勝負』(新潮社文庫、2022年5月)加筆を経て文庫化。
- 『1と0と加藤シゲアキ』(KADOKAWA、2022年9月30日)競作企画「渋谷と○○」
監修
[編集]- 『五七五で毎日が変わる! 俳句入門』(朝日新聞出版、2020年6月)
映像化
[編集]- ドラマWスペシャル『あんのリリック -桜木杏、俳句はじめてみました』(原作『桜木杏、俳句はじめてみました』、主演広瀬すず、WOWOW、2021年2月)
- ドラマ『俳句先輩』(原作『春夏秋冬 雑談の達人』、主演紅ゆずる、日テレプラス・ひかりTV共同制作、2023年3月)
連載
[編集]- 「千堀の投句教室575」日経ビジネスAssocié(アソシエ)にコラム連載、(2012年9月号で連載終了)
- 「ササる俳句 笑う俳句」又吉直樹との不定期連載(集英社『すばる 』)、2012年10月号 -
- 「マネー五七五」(小学館『マネーポスト』)、2011年7月号 - 2014年1月号
- 「俳句と短歌の待ち合わせ 17×31」穂村弘との連載(新潮社『波』)、2013年9月号 -
- 「富士山五七五」(webちくま)、2013年12月 - [7]
- 「俳句時評」(朝日新聞朝刊)、2014年4月28日 -
- 「ねこのほそみち」(さくら舎)、2014年5月 - 2016年2月 [8]
- 「蕪村のまなざし」(世界文化社『家庭画報』)、2016年1月号 -
- 「五七五の小説工房」(双葉社『カラフル』)、2016年2月 -
- 「ねこもかぞく」(さくら舎)、2017年12月 - [9]
- 「海辺の俳人」(幻冬舎『小説幻冬』)、2018年8月 -
- 本田『ほしとんで』(監修、LINEマンガ連載、2018年4月 - 2021年8月)
メディア出演
[編集]テレビ
[編集]- NHK俳句(2016年度選者、第2週担当)
- NHK俳句 俳句さく咲く!(2019年度選者、第4週担当)
- NHK俳句(2022年度選者、第4週担当)
CM
[編集]脚注
[編集]参考文献
[編集]坂口昌弘著『平成俳句の好敵手』文學の森