把
把(は/わ)とは、古代日本における穎稲の計量単位。10把で1束となる。後に穎稲1把が採れる土地面積を表す単位(10把=1刈)としても用いられた。
「把」の字には片手で握るという意味を持ち、中国の度量衡が採用される以前は両手の親指と中指によって1つかみ分に相当する目分量の穎稲を指していた。
成斤1束の稲を穀米にして1斗、舂米5升に換算したため、1把あたり穀米1升、舂米5合にあたる(なお、近代以後の枡に従えば、当時の1升は0.4升に当たる)。田令の規定では田租は1段あたり不成斤2束2把の穎稲で納めることになっていたが、慶雲3年(706年)に成斤1束5把に改められた。
参考文献
[編集]- 徳永健太郎「把(わ)」『日本荘園史大辞典』(吉川弘文館 2003年) ISBN 978-4-642-01338-3
- 相曽貴志「把(は)」『日本歴史大事典 3』(小学館 2001年) ISBN 978-4-095-23003-0