眉間
眉間(みけん、まゆあい、びかん、まいあい[1]、羅: 英: glabella, 独: Stirnglatze[2][3])とは、眉と眉との間の部分を指す部分のことである。
とくに、眉間の左右の中心を眉間点(みけんてん)という[4]。
生物学的性質
[編集]眉間をハンマーや指で軽く叩くと、瞬目(まばたき)が起こる。これを眉間反射という[5]。正常である場合は何度か叩くことで刺激に慣れるが、繰り返しまばたきが続く場合は成人では異常であり[5]、これをマイヤーソン徴候と呼ぶ。
眉間の皮膚の張りは、脱水症状の評価に使用することができる。眉間の皮膚をそっとつまみ、放した後に元に戻らない場合は脱水の傾向にある[6]。
眉間点は、頭長を測定するための人体計測点として用いられる[7][1][4]。
道教
[編集]人相学
[編集]人相学における眉間の呼称には、印堂[9][10]や、命宮[11]がある。
美容
[編集]眉間の間隔の広さは、その人物の印象に影響を及ぼす一因となる。眉間が狭い場合は厳しい性格に捉えられ、眉間が広いと穏やかであると受け取られる。さらに極端に眉間が広い顔つきであると、頼りなさげにも感じ取られる。こういった顔の印象は、眉墨などの眉のメークによって調節することができる[12]。
眉間点から鼻下点の距離と、鼻下点からオトガイ下点の距離との割合は1:1程度とされる。この比率は美容外科や外科的治療における指標に使用される[13]。
文化
[編集]- 時今也桔梗旗揚#序幕_饗応の場(眉間割) - 序幕「饗応の場」は眉間割という通称を持つ[14]。
慣用表現
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b 「眉間」『精選版 日本国語大辞典、世界大百科事典 第2版』 。コトバンクより2022年5月15日閲覧。
- ^ 「眉間」『解剖学辞典』朝倉書店、2001年11月20日、516頁。ISBN 9784254310528。 NCID BA70332676。
- ^ 船戸和弥. “『A02.1.03.006 眉間』 - 最新解剖学用語(Base on Terminologia Anatomica 1998) - 解剖学用語 Terminologia anatomy”. 慶応義塾大学医学部 解剖学教室. 2021年6月16日閲覧。
- ^ a b 河内まき子,持丸正明,岩澤洋,三谷誠二: “日本人人体寸法データベース1997-98,PDF-項目・定義リスト”. 通商産業省工業技術院くらしとJISセンター. p. 5 (2000年). 2021年6月14日閲覧。
- ^ a b Salloway, Stephen P. (2011-01-01). “Glabellar Reflex”. In Kreutzer, Jeffrey S. (英語). Encyclopedia of Clinical Neuropsychology. Springer New York. pp. 1149. doi:10.1007/978-0-387-79948-3_1897. ISBN 9780387799476
- ^ Lane., Lilley, Linda (2016-08-05). Pharmacology for Canadian health care practice. Lilley, Linda Lane, Snyder, Julie S., Swart, Beth, 1948-, Collins, Shelly Rainforth., Savoca, Diane. (Third Canadian ed.). Toronto. p. 590. ISBN 9781771720663. OCLC 981956602
- ^ 「頭蓋の計測」『解剖学辞典』朝倉書店、2001年11月20日、415頁。ISBN 9784254310528。 NCID BA70332676。
- ^ “『丹田』 - 世界大百科事典”. ジャパンナレッジ. 平凡社 (2014年). 2021年6月16日閲覧。
- ^ 「印堂」『鍼灸医学大辞典』医歯薬出版、2012年4月1日、36頁。ISBN 9784263242827。 NCID BB09218140。
- ^ “『印堂』 - 日本国語大辞典”. ジャパンナレッジ. 小学館 (2002年). 2021年6月16日閲覧。
- ^ “『命宮』 - 日本国語大辞典”. ジャパンナレッジ. 小学館 (2002年). 2021年6月16日閲覧。
- ^ 日本顔学会、菅沼薫「眉の化粧―眉の不思議」『顔の百科事典』丸善出版、2015年4月1日、520頁。ISBN 9784621089583。 NCID BB19536674。
- ^ 日本顔学会、齋藤功「顔の成長・発達」『顔の百科事典』丸善出版、2015年4月1日、186頁。ISBN 9784621089583。 NCID BB19536674。
- ^ “時桔梗出世請状(概要)”. 文化デジタルライブラリー. 独立行政法人日本芸術文化振興会. 2021年6月8日閲覧。
- ^ “『眉間傷百石』 - 故事俗信ことわざ大辞典”. ジャパンナレッジ. 小学館 (2012年). 2021年6月16日閲覧。
- ^ 「眉間尺」『精選版 日本国語大辞典、デジタル大辞泉』 。コトバンクより2022年5月15日閲覧。
- ^ “「眉間一尺」(びかんいっしゃく)の意味”. 四字熟語辞典オンライン. ジテンオン. 2022年5月15日閲覧。