第50回スーパーボウル

第50回スーパーボウル
Super Bowl 50
1 2 3 4

CAR 0 7 0 3

10
DEN 10 3 3 8

24
開催日 2016年2月7日
スタジアム リーバイス・スタジアム
開催地 カリフォルニア州サンタクララ
MVP ボン・ミラー(LB)[1]
国歌斉唱 レディ・ガガ
コイントス ジョー・モンタナ
審判 クリート・ブレイクマン英語版[2]
ハーフタイム コールドプレイ
ビヨンセ
ブルーノ・マーズ
入場者数 71,088人
アメリカにおけるテレビ放送
ネットワーク CBS
実況と解説 ジム・ナンツ(実況)
フィル・シムズ(解説)
視聴率 46.6%(全米)[3]
53.9%(デンバー都市圏=ブロンコス本拠地)[3]
55.9%(シャーロット都市圏=パンサーズ本拠地)[3]
占有率 72%(全米)
CM広告料
(30秒)
500万ドル[4]
 < 第49回 スーパーボウル 第51回 > 

第50回スーパーボウル(Super Bowl 50)は、2016年2月7日にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララリーバイス・スタジアムで開催されたアメリカンフットボールの試合。2015年シーズンNFL優勝をかけて、AFC王者デンバー・ブロンコスNFC王者カロライナ・パンサーズが対戦した。その結果、24-10でブロンコスが勝利し、17年ぶり3回目の優勝を果たした。MVPにはブロンコスのLBボン・ミラーが選ばれた。ブロンコスのキュービアックヘッドコーチはスーパーボウルに選手、ヘッドコーチとして同一チームで出場し、ヘッドコーチとして制覇した初めての人物となった。

スーパーボウルの大会名における回数表記には、これまで常にローマ数字が使用されてきた。しかしこの第50回に限り、ローマ数字の L ではなくアラビア数字50 表記が採用されている[5][6]。これには、第40回が XL と表記されたと比べると L のほうが縮小したイメージになってしまうことや、英語の L には Low(低い)や Lonely(孤独)といった悪いイメージが含まれることなどが理由として挙げられる[7]

開催地決定まで

[編集]

第1回スーパーボウルロサンゼルス・メモリアル・コロシアムで行われていることから、第50回スーパーボウルを同じカリフォルニア州ロサンゼルスで開催することは、その時点でロサンゼルスを本拠地とするNFLのチームが存在しないとしても可能である、という見解をNFLコミッショナーのロジャー・グッデルが2009年に示した。そのためロサンゼルスで建設が計画されていたファーマーズ・フィールドロサンゼルス・スタジアムでの開催も検討された。またこの他にも、前述のロサンゼルス・メモリアル・コロシアムや、スーパーボウルを5回開催しているローズボウルなども候補となったが、以下のスタジアムが最終候補地に選ばれ、結局ロサンゼルスのスタジアムは残らなかった。

更にリーグによって、スーパードーム、サンライフ・スタジアム、リーバイス・スタジアムの3候補地に絞られ、オーナー投票により、リーバイス・スタジアムが選ばれた。

同スタジアムでスーパーボウルが開催されるのは初めて。サンフランシスコ都市圏でスーパーボウルが開催されるのは、ジョー・モンタナロジャー・クレイグダン・マリーノマーク・デューパーといった選手が出場した第19回大会以来31年ぶり2度目となった。また、「ゴールデン・ステート」という別名のあるカリフォルニア州で開催されること、リーバイス・スタジアムを本拠地とする49ersの由来がゴールド・ラッシュの鉱夫が49erと呼ばれたことにあること、さらに結婚50周年が「金婚式」と呼ばれることなどを理由に、「ゴールデン・スーパーボウル」との別名でも呼ばれる。

過去のサンフランシスコ都市圏開催のスーパーボウル
AFC代表 スコア NFC代表 MVP
スタンフォード・スタジアム
19 マイアミ・ドルフィンズ 16-38 サンフランシスコ・49ers QB ジョー・モンタナ

   は、勝利したチーム

出場チーム

[編集]

AFC代表デンバー・ブロンコスはAFC第1シードから第48回以来2年ぶり8度目の出場、NFC代表カロライナ・パンサーズはNFC第1シードから第38回以来12年ぶり2度目の出場である。勝利すれば、ブロンコスはQBエルウェイを擁して二連覇を達成した第33回以来17年ぶり3度目のスーパーボウル制覇、パンサーズはスーパーボウル初制覇となる。スーパーボウルでの両チームの対戦は初めてである。

デンバー・ブロンコス

[編集]
QBマニング
LBミラー

前年のディビジョナルプレーオフで敗れた後、ブロンコスは多くのコーチを入れ替えた。4年連続でAFC西地区優勝を果たしたジョン・フォックスヘッドコーチは解任され、ゲイリー・キュービアックがヘッドコーチに就任した。キュービアックヘッドコーチは、ゾーンブロッキングを用いたランオフェンスとペイトン・マニングのパス能力を融合したオフェンスを計画した[8]。しかし、オフェンスの大きな変更やオフェンスラインに怪我人が続出したこともあり、マニングは新人の1998年以来ワーストとなる成績でシーズンを終えた。オフシーズンに39歳となったマニングは、夏から足底筋膜炎にも悩まされた。チームは開幕から7連勝したが[9]、その一方で第10週終了時点で、インターセプト数でNFLワーストであった。第10週の試合で、マニングはパス獲得ヤードでNFL歴代1位となったが、4インターセプトを喫し、ブロック・オズワイラーと交代した。シーズン残り6試合で、オズワイラーが先発し、4勝2敗[9]、第17週にそれまで4勝11敗のサンディエゴ・チャージャーズと対戦した試合で、7-13とリードされたところから、マニングがリリーフし、27-20と逆転勝利し、AFC第1シードを獲得、プレーオフではマニングが先発QBとなった。

ウェイド・フィリップスディフェンスコーディネーターに指導されたディフェンスは、トータル喪失ヤード、パス喪失ヤード、サック(52)でNFL1位となった。オフェンスの不振をディフェンスが補い、12勝4敗でホームフィールドアドバンテージを得た。

マニングは、自己ワーストとなるQBレイティング67.9、2,249ヤード、9TDに対して17インターセプトを喫した。オズワイラーは、1,967ヤード、10TD、6INT、QBレイティング86.4の成績を残した。WRデマリアス・トーマスがチームトップの105回のレシーブで1,304ヤード、6TD、エマニュエル・サンダースが76回のレシーブで1,135ヤード、6TDをあげた。TEオーエン・ダニエルズが46回のレシーブで517ヤードを獲得、RBC・J・アンダーソンがチームトップの863ヤードを走り、7TDをあげるとともに、25回のレシーブで183ヤードを獲得した。RBロニー・ヒルマンが720ヤード(平均4.7ヤード)、5TDに加えて24回のレシーブを獲得した。オフェンスは355得点でNFL19位、プロボウルに選ばれた選手はいなかった。

ディフェンスは、トータル喪失ヤードで4,530ヤードとなり、チーム史上初めてNFL1位となり、失点はNFL4位の296点であった。DEデレック・ウルフマリク・ジャクソンがそれぞれ5.5サックをあげた。プロボウルLBのボン・ミラーがチームトップの11サック、4ファンブルフォース、3ファンブルリカバーをあげた。LBデマーカス・ウェアはチーム2位の7,5サックをあげて、9回目のプロボウルに選ばれた。LBブランドン・マーシャルは、チームトップの109タックル、ダニー・トレバサンがチーム2位の102タックルをあげた。3インターセプトをあげたCBアキブ・タリブ、2インターセプトをあげたクリス・ハリス・ジュニアがプロボウルに選ばれた。

カロライナ・パンサーズ

[編集]
QBニュートン
TEオルセン

長年活躍したRBディアンジェロ・ウィリアムズと契約を延長せず、トップWRのケルビン・ベンジャミンをプレシーズンにACL断裂で失ったものの[10]、パンサーズはフランチャイズ史上ベストのレギュラーシーズン成績をおさめた。1978年にレギュラーシーズンが16試合となってから、15勝以上した7チーム目となった[9]。チームは開幕から14連勝した。NFCのチームの開幕からの連勝記録は、2009年ニューオーリンズ・セインツ2011年グリーンベイ・パッカーズの開幕からの13連勝であった。チームは15勝1敗で初めてNFC第1シードとなり、ホームフィールドアドバンテージを獲得した。プロボウルにはチーム史上最多の10人、オールプロに8人が選ばれた。

オフェンスはNFLトップの500得点をあげ、6人がプロボウルに選ばれた。プロボウルQBキャム・ニュートンは、3,837ヤードを投げて、35TD、10INTでQBレイティングは自己ベストの99.4でシーズンを終えた[9]。また636ヤードを走り、10TDをあげた。ニュートンのメインターゲットは、TEグレッグ・オルセンで、77回のレシーブで1,104ヤード、7TDをあげた[11]。WRテッド・ジン・ジュニアが44回のレシーブで739ヤード、10TD、ジェリコ・コチェリーが39回のレシーブで485ヤード、新人のデビン・ファンチェスが31回のレシーブで473ヤード、5TD、2年目のコーリー・ブラウンが31回のレシーブで447ヤードを獲得した。バックフィールドでは、RBジョナサン・スチュワートが13試合に出場し、989ヤード、6TD、FBマイク・トルバートが256ヤードを走るとともに、18回のレシーブで154ヤードを獲得し、ともにプロボウルに選ばれた。オフェンスラインでは、Cライアン・カリル、Gトライ・ターナーの2人がプロボウルに選ばれた。

ディフェンスはリーグトップの39ターンオーバーを奪った[8]。失点はNFL6位となる308失点、インターセプトはNFLトップの24回、4人の選手がプロボウルに選ばれた。プロボウルDTケイワン・ショートがチームトップの11サックに加えて[12]、3ファンブルフォース、2ファンブルリカバーをあげた。マリオ・アディソンが6.5サックをあげた。3人の先発LBのうち、トーマス・デービスルーク・キークリーの2人がプロボウルに選ばれた。デービスは5.5サック、4ファンブルフォース。4インターセプトをあげ、キークリーはチームトップの118タックルに加えて、2ファンブルフォース、4インターセプトをあげた。Sカート・コールマンが88タックルに加えて、チームトップの7インターセプトをあげたプロボウルに選ばれた。ジョシュ・ノーマンはシャットダウンコーナーバックとして活躍、4インターセプト、2TDをあげた[9]

プレーオフ

[編集]

パンサーズはシアトル・シーホークスとのディビジョナルプレーオフで、前半で31-0とリード、後半シーホークスに追い上げられたものの、31-24で勝利した。アリゾナ・カージナルスとのNFCチャンピオンシップゲームでは、オフェンスが487ヤードを獲得、ディフェンスは7つのターンオーバーを奪い、49-15で勝利した[13]

ブロンコスは、ピッツバーグ・スティーラーズとのディビジョナルプレーオフで、試合最後の3分間で11得点をあげ、23-16で逆転勝利した。前年のスーパーボウルチャンピオン、ニューイングランド・ペイトリオッツとのAFCチャンピオンシップゲームでは、残り17秒にペイトリオッツが狙った2ポイントコンバージョンを止めて、20-18で勝利した[14]。レギュラーシーズン中は、インターセプトの多かったマニングはプレーオフ2試合では、インターセプトなしであった[15]

ブロンコスの戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/13 ボルチモア・レイブンズ 19–13 1–0
2 9/17 at カンザスシティ・チーフス 31–24 2–0
3 9/27 at デトロイト・ライオンズ 24–12 3–0
4 10/4 ミネソタ・バイキングス 23–20 4–0
5 10/11 at オークランド・レイダース 16–10 5–0
6 10/18 at クリーブランド・ブラウンズ 26–23 6–0
7 バイウィーク
8 11/1 グリーンベイ・パッカーズ 29–10 7–0
9 11/8 at インディアナポリス・コルツ 24–27 7–1
10 11/15 カンザスシティ・チーフス 13–29 7–2
11 11/22 at シカゴ・ベアーズ 17–15 8–2
12 11/29 ニューイングランド・ペイトリオッツ 30–24 9–2
13 12/6 at サンディエゴ・チャージャーズ 17–3 10–2
14 12/13 オークランド・レイダース 12–15 10–3
15 12/20 at ピッツバーグ・スティーラーズ 27–34 10–4
16 12/23 シンシナティ・ベンガルズ 20–17 11–4
17 1/3 サンディエゴ・チャージャーズ 27–20 12–4
プレイオフ(AFC第1シード)
WC シードにより免除
DP 1/17 ピッツバーグ・スティーラーズ 23–16
CC 1/24 ニューイングランド・ペイトリオッツ 20–18
 勝利   敗戦  at:敵地での対戦
パンサーズの戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/13 at ジャクソンビル・ジャガーズ 20–9 1–0
2 9/20 ヒューストン・テキサンズ 24–17 2–0
3 9/27 ニューオーリンズ・セインツ 27–22 3–0
4 10/4 at タンパベイ・バッカニアーズ 37–23 4–0
5 バイウィーク
6 10/18 at シアトル・シーホークス 27–23 5–0
7 10/25 フィラデルフィア・イーグルス 27–16 6–0
8 11/2 インディアナポリス・コルツ 29–26 (OT) 7–0
9 11/8 グリーンベイ・パッカーズ 37–29 8–0
10 11/15 at テネシー・タイタンズ 27–10 9–0
11 11/22 ワシントン・レッドスキンズ 44–16 10–0
12 11/26 at ダラス・カウボーイズ 33–14 11–0
13 12/6 at ニューオーリンズ・セインツ 41–38 12–0
14 12/13 アトランタ・ファルコンズ 38–0 13–0
15 12/20 at ニューヨーク・ジャイアンツ 38–35 14–0
16 12/27 at アトランタ・ファルコンズ 13–20 14–1
17 1/3 タンパベイ・バッカニアーズ 38–20 15–1
プレイオフ(NFC第1シード)
WC 第1シードにより免除
DP 1/17 シアトル・シーホークス 31–24
CC 1/24 アリゾナ・カージナルス 49–15
 勝利   敗戦  at:敵地での対戦

試合開始前の話題

[編集]

2月6日にシーズンMVPが発表され、パンサーズのキャム・ニュートンが50票中48票を獲得し受賞者となった[16]。ニュートンはオーバーン大学在学中にも、大学最優秀選手賞 "ハイズマン賞" 受賞者に選出され、さらにチームの全米王座獲得を経験している。大学でハイズマン賞受賞とチームの全米制覇、そしてNFLでシーズンMVP受賞の3つを経験した選手は過去に2人おり、ニュートンが3人目である。もしこれにスーパーボウル優勝が加われば、マーカス・アレンに次いで史上2人目、QBでは史上初の快挙となる[17]。またパンサーズからは、リベラヘッドコーチが最優秀ヘッドコーチに選ばれた[18]

ACLを3回断裂しているパンサーズの11年目のベテラン、トーマス・デービスが、NFCチャンピオンシップゲームで上腕を骨折したが[19]、スーパーボウル出場を目指していることが報道された[8]。デービスの腕には金属のプレートと12本のボルトが埋め込まれた[20]

ペイトン・マニングは異なるチームでの複数回のスーパーボウル出場を果たした最初のQBとなった。39歳の彼がプレーすれば、スーパーボウルでプレーした最年長のQBとなる。これまでの最年長QBは、第33回スーパーボウルでプレーしたジョン・エルウェイ(2016年時、ブロンコス副社長)であり、38歳であった。

マニングの引退試合になるとも噂された[21]

この試合は、スーパーボウル史上初めて、NFLドラフト全体1位指名されたQB同士の争いとなった(マニングは、1998年の全体1位、ニュートンは2011年の全体1位)[22]。またブロンコスのボン・ミラーは、2011年ドラフトの全体2位指名であり、2011年のドラフト上位2人の対決であることも注目された[23]

パンサーズのロン・リベラヘッドコーチは、第20回スーパーボウルにシカゴ・ベアーズのLBとして出場し、優勝している。ブロンコスのゲイリー・キュービアックヘッドコーチは、第21回スーパーボウル第24回スーパーボウルといずれも敗れた試合でエルウェイをリリーフしている。

パンサーズはサンノゼ州立大学の施設で[24]、ブロンコスはスタンフォード大学の施設で練習を行った[25]

モスコーニ・センターNFLエクスペリエンスが開かれた[26]

ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーはこれまでのスーパーボウルで最も大きなものとなっており、トロフィーの左右には18カラットのゴールドで、50と形作られている[27]

エンターテインメント

[編集]

第50回スーパーボウルを記念して、これまでのスーパーボウルMVP43人中40人が招待された。バート・スター第1回第2回MVP)、チャック・ハウリー第5回MVP)の2人はビデオで登場、残る1人のハーベイ・マーティン第12回MVP)は2001年に死去している。

国歌斉唱

[編集]

2月2日、NFLはレディ・ガガアメリカ国歌を独唱することを発表した。レディ・ガガは、赤いスーツを身に纏い、アイシャドー、ネイル、靴などにアメリカ国旗の色をちりばめて登場し、その脇でアカデミー賞女優のマーリー・マトリン手話で国歌を演じた[28]

国歌斉唱が終了するタイミングでスタジアム上空を飛行機が通過するフライオーバーは海軍のアクロバットチーム、ブルーエンジェルス所属のF/A-18 ホーネットが行った[29]

ハーフタイムショー

[編集]

2015年11月下旬、ハーフタイムショーには複数のアーティストが登場することが公表された。まず12月3日にイギリスのロックバンド コールドプレイの出演が発表され、続いて第47回出演のビヨンセ第48回出演のブルーノ・マーズが再登場することも明らかにされた。当日はメインアクトのコールドプレイのショーに、1人目のゲストとしてブルーノ・マーズ、2人目のゲストとしてビヨンセが登場した[30]

試合経過

[編集]
ドライブごとの試合経過
開始 ボール保持 ドライブ TOP 結果 得点内容 得点
Q 時間 地点 P yd yd 得点者 PAT パンサーズ ブロンコス
1 15:00 自陣20 ブロンコス 10 64 4:17 フィールドゴール成功 34 McManus 0 3
1 10:43 自陣19 パンサーズ 3 9 1:24 パント
1 9:19 自陣25 ブロンコス 3 9 1:56 パント
1 7:23 自陣15 パンサーズ 3 -15 0:56 ファンブルリターンTD 0 Jackson キック成功 0 10
1 6:27 自陣21 パンサーズ 7 30 3:15 パント
1 3:12 自陣13 ブロンコス 3 -2 1:57 パント
1-2 1:15 自陣27 パンサーズ 9 73 4:50 タッチダウン(ラン) 1 Stewart キック成功 7 10
2 11:25 自陣20 ブロンコス 3 -12 0:39 パント
2 10:46 自陣49 パンサーズ 3 -2 1:35 パント(61ydリターン)
2 9:11 敵陣14 ブロンコス 4 -1 2:13 フィールドゴール成功 33 McManus 7 13
2 6:58 自陣20 パンサーズ 3 40 0:26 ファンブルロスト
2 6:28 自陣40 ブロンコス 5 36 2:09 インターセプト
2 4:23 自陣39 パンサーズ 3 0 1:06 パント
2 3:17 自陣20 ブロンコス 3 8 1:22 パント
2 1:55 自陣19 パンサーズ 8 26 1:55 前半終了
前半終了
3 15:00 自陣20 パンサーズ 10 54 4:12 44ydフィールドゴール失敗
3 10:48 自陣34 ブロンコス 7 54 2:30 フィールドゴール成功 30 McManus 7 16
3 8:18 自陣20 パンサーズ 5 52 2:34 インターセプト
3 5:44 自陣7 ブロンコス 4 8 2:32 パント
3 3:12 自陣19 パンサーズ 5 3 2:53 パント
3-4 0:19 自陣32 ブロンコス 5 18 2:02 ファンブルロスト
4 13:17 50 パンサーズ 6 29 2:56 フィールドゴール成功 39 Gano 10 16
4 10:21 自陣24 ブロンコス 4 8 1:21 パント
4 9:00 自陣28 パンサーズ 5 3 1:53 パント
4 7:07 自陣25 ブロンコス 4 8 2:16 パント
4 4:51 自陣24 パンサーズ 5 3 0:47 ファンブルロスト
4 4:04 敵陣4 ブロンコス 3 4 0:56 タッチダウン(ラン) 2 アンダーソン キック成功 10 24
4 3:08 自陣19 パンサーズ 3 -14 1:11 パント
4 1:57 自陣37 ブロンコス 3 8 1:03 パント
4 0:54 自陣27 パンサーズ 3 5 0:54 試合終了
P=プレー数、TOP=タイム・オブ・ポゼッションPAT=ポイント・アフター・タッチダウン。 アメリカンフットボールの用語集 (enも参照。 10 24
映像外部リンク
NFL.comによるハイライト動画(英語、3分16秒)
試合の様子

ブロンコスは第1Q、最初の攻撃でFGで先制、さらにボン・ミラーのサックでニュートンがファンブルしたボールをマリク・ジャクソンがエンドゾーン内でリカバーして、ファンブルリカバーTDをあげて[31]、10-0とリードを広げた。第2QにパンサーズがTDをあげたが、スーパーボウル記録となるジョーダン・ノーウッドの61ヤードのパントリターン[32]をFGにつなげて、前半を13-7で折り返した。

第3Q、パンサーズは最初の攻撃でFG失敗に終わり、ブロンコスは30ヤードのFGを成功させ、16-7とした。パンサーズは、第4Q残り10分半にターンオーバーでボールを奪取し、FGを成功させて、16-10と詰め寄った。残り約4分、ヴォン・ミラーのQBサックでニュートンがファンブルしたボールをT・J・ウォードがリカバー、C・J・アンダーソンの2ヤードTDラン、2ポイントコンバージョンの成功で24-10と14点差に広げた。試合はそのまま24-10で終了し、ブロンコスが3回目のスーパーボウル制覇を達成した。

ペイトン・マニングは、パス23回中13回成功、141ヤード、1INT、C・J・アンダーソンは23回のランで90ヤードを走り1TDをあげた。ヴォン・ミラーは2.5サック、2ファンブルフォースをあげて、MVPに選ばれた。またデマーカス・ウェアも2サックをあげた。

ブロンコスディフェンスは、7サック、4ターンオーバーを奪った[33]。ブロンコスオフェンスの獲得ヤードは、194ヤードで、最少獲得ヤードで勝利したチームとなった。 パンサーズでは、ニュートンがパス41回中18回成功、265ヤード、1INT、2ファンブルロスト、ジョナサン・スチュワートが12回のランで29ヤード、1TD、コニー・イーリーがスーパーボウルタイ記録となる3サック、1ファンブルフォース、1INTをあげた[34]

2.5サック、2ファンブルフォースの活躍を見せたボン・ミラーがMVPに選ばれた。

スターティングラインアップ

[編集]
パンサーズ ポジション ブロンコス
オフェンス
ダリル・ウィリアムズ
Daryl Williams
WR デマリアス・トーマス
Demaryius Thomas
マイケル・オーア
Michael Oher
LT ライアン・ハリス
Ryan Harris
アンドリュー・ノーウェル
Andrew Norwell
LG エバン・マチス
Evan Mathis
ライアン・カリル
Ryan Kalil
C マット・パラディス
Matt Paradis
トライ・ターナー
Trai Turner
RG ルイス・バスケス
Louis Vasquez
マイク・レマーズ
Mike Remmers
RT マイケル・スコフィールド
Michael Schofield
グレッグ・オルセン
Greg Olsen
TE オーエン・ダニエルズ
Owen Daniels
デビン・ファンチェス
Devin Funchess
WR エマニュエル・サンダース
Emmanuel Sanders
キャム・ニュートン
Cam Newton
QB ペイトン・マニング
Peyton Manning
ジョナサン・スチュワート
Jonathan Stewart
RB C・J・アンダーソン
C. J. Anderson
エド・ディクソン
Ed Dickson
TE バーノン・デービス
Vernon Davis
スペシャルチーム
グラハム・ガノ
Graham Gano
K ブランドン・マクマナス
Brandon McManus
ブラッド・ノートマン
Brad Nortman
P ブリットン・コルキット
Britton Colquitt
パンサーズ ポジション ブロンコス
ディフェンス
チャールズ・ジョンソン
Charles Johnson
LDE DE デレック・ウルフ
Derek Wolfe
スター・ロトゥレレイ
Star Lotulelei
LDT NT シルベスター・ウィリアムズ
Sylvester Williams
ケイワン・ショート
Kawann Short
RDT DE マリック・ジャクソン
Malik Jackson
ジャレッド・アレン
Jared Allen
RDE SLB ボン・ミラー
Von Miller
シャック・トンプソン
Shaq Thompson
SLB WLB デマーカス・ウェア
DeMarcus Ware
ルーク・キークリー
Luke Kuechly
MLB ILB ブランドン・マーシャル
Brandon Marshall
トーマス・デービス
Thomas Davis
WLB ILB ダニー・トレバサン
Danny Trevathan
ロバート・マクレイン
Robert McClain
LCB アキブ・タリブ
Aqib Talib
ジョシュ・ノーマン
Josh Norman
RCB クリス・ハリス・ジュニア
Chris Harris, Jr.
ロマン・ハーパー
Roman Harper
SS T・J・ウォード
T. J. Ward
カート・コールマン
Kurt Coleman
FS ダリアン・スチュワート
Darian Stewart
ヘッドコーチ
ロン・リベラ
Ron Rivera
HC ゲイリー・キュービアック
Gary Kubiak

放送

[編集]

全米テレビ中継はCBSが放送した。実況はジム・ナンツ、解説はフィル・シムズ、サイドラインレポートはトレイシー・ウィルソンとエバン・ウォッシュバーンが担当した。スタジアムには、アイビジョン360と呼ばれる撮影・再生システムが導入された。またスーパーボウル史上初めてエンドゾーン内のパイロンにもカメラとマイクが内蔵された[35]

CM枠は、これまでのスーパーボウルで最高額となる30秒で500万ドルとなった[36]。試合終了後には『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』特別編がニューヨークのエド・サリヴァン・シアターから生放送された。その後の『レイト×2ショー with ジェームズ・コーデン』も特別版として放送された。

CBSによれば視聴者数は約1億6700万人で、テレビ史上最多記録となった。この視聴者数にはインターネットでの視聴者数は含まれない[37]。この放送は2016年5月10日に発表された第37回スポーツ・エミー賞において、最優秀中継特別番組賞を受賞した[38]

2014年
第49回スーパーボウル
NBC
スポーツ・エミー賞
最優秀中継特別番組賞

2015年
2016年
2016年のワールドシリーズ
FOX

2015年12月28日、ESPNデポーテス英語版がCBS、NFLとスペイン語での放送を実施することに合意した。NBCFOXと異なり、CBSにはスペイン語放送を行うことができず、アルヴァロ・マーティンの実況、ロール・アレグレの解説で、ESPNによってスペイン語放送が行われた。

日本では日テレジータス(実況:田辺研一郎、解説:後藤完夫、ゲスト:オードリー相武紗季(女優、スーパーボウル応援サポーター)、リポート:佐藤義朗)と、NHK BS1(実況:曽根優、解説:河口正史)で生中継を行ったほか、日本テレビではダイジェスト版を同日深夜に放送した。

トーナメント表

[編集]
                                   
2016年1月10日
フェデックスフィールド
  1月16日
フェニックス大学スタジアム
         
 5  パッカーズ  35
 5  パッカーズ  20
 4  レッドスキンズ  18     1月24日
バンク・オブ・アメリカ・スタジアム
 2  カージナルス  26*  
NFC
2016年1月10日
TCFバンク・スタジアム
 2  カージナルス  15
1月17日
バンク・オブ・アメリカ・スタジアム
   1  パンサーズ  49  
 6  シーホークス  10 NFC チャンピオンシップ
 6  シーホークス  24
 3  バイキングス  9   2月7日
リーバイス・スタジアム
 1  パンサーズ  31  
ワイルドカード・プレーオフ  
ディビジョナル・プレーオフ
2016年1月9日
NRGスタジアム
 N1  パンサーズ  10
1月16日
ジレット・スタジアム
   A1  ブロンコス  24
 5  チーフス  30 第50回スーパーボウル
 5  チーフス  20
 4  テキサンズ  0     1月24日
スポーツオーソリティ・フィールド
 2  ペイトリオッツ  27  
AFC
2016年1月9日
ポール・ブラウン・スタジアム
 2  ペイトリオッツ  18
1月17日
スポーツオーソリティ・フィールド
   1  ブロンコス  20  
 6  スティーラーズ  18 AFC チャンピオンシップ
 6  スティーラーズ  16
 3  ベンガルズ  16  
 1  ブロンコス  23  
  • 対戦カード及びスタジアムはシード順で決定され、そのラウンドに登場する最上位チームが最下位チームとホームで対戦、残った2チームが上位チームのホームで対戦する(つまり、ワイルドカードプレーオフの第3シード対第6シードの結果によって、ディヴィジョナルプレーオフの対戦カードが決まる)。
  • スーパーボウル開催地は事前にオーナー会議で決定。
  • チーム名の左の数字は、2015年レギュラーシーズンの結果に基づいて決定されたシード順。
  • * 延長戦決着
  • 日付はアメリカ東部時間

脚注

[編集]
  1. ^ Barry Wilner (2016年2月7日). “Broncos D Dominates Panthers in 24-10 Super Bowl Win” (英語). AP. ABC News. http://abcnews.go.com/Sports/wireStory/broncos-dominates-panthers-24-10-super-bowl-win-36780458 2016年2月8日閲覧。 
  2. ^ “NFL names officials for Super Bowl 50” (英語). National Football League. (2016年1月27日). http://www.nfl.com/superbowl/story/0ap3000000629009/article/super-bowl-50-officials-named?campaign=tw-nf-sf19839862-sf19839862 2016年1月28日閲覧。 
  3. ^ a b c Neil Best, "Super Bowl 50 watched by average of 111.9 million viewers," Newsday, February 8, 2016. 2016年5月14日閲覧。
  4. ^ Darren Rovell (2015年8月5日). “Super Bowl 50 spots will hit $5M per 30 seconds”. ESPN. http://espn.go.com/nfl/story/_/id/13383236/super-bowl-50-spots-hit-5m-per-30-seconds 2015年8月5日閲覧。 
  5. ^ Darren Rovell (2014年6月4日). “NFL: It's Super Bowl 50, not L”. ESPN. http://espn.go.com/nfl/story/_/id/11031941/nfl-take-one-year-hiatus-roman-numerals-super-bowl-50 2014年6月4日閲覧。 
  6. ^ Rosenthal, Gregg (4 June 2014). “NFL won't use Roman numerals for Super Bowl 50”. NFL.com. http://www.nfl.com/news/story/0ap2000000355943/article/nfl-wont-use-roman-numerals-for-super-bowl-50 4 June 2014閲覧。 
  7. ^ 近藤祐司 (2014年6月7日). “第50回スーパーボウルのロゴに隠れるNFLのこだわり【前編】”. NFL JAPAN.COM. 2016年1月25日閲覧。
  8. ^ a b c 生沢浩 (2016年2月4日). “第50回SB直前!パンサーズVSブロンコスの観戦ポイントは?【前編】”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  9. ^ a b c d e 生沢浩 (2016年2月11日). “結果は準備の差!?第50回スーパーボウルを振り返り【前編】”. NFL JAPAN. 2016年2月13日閲覧。
  10. ^ パンサーズWRコーチ、エース不在の指摘にも「彼らは最高のグループ」”. NFL JAPAN (2016年2月5日). 2016年2月12日閲覧。
  11. ^ 生沢浩 (2016年1月20日). “HCも想定外!?TEオルセン、パンサーズに欠かせない存在へ【前編】”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  12. ^ 生沢浩 (2016年1月27日). “リーグ初制覇ヘ、DTショートの存在感アピールが鍵【前編】”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  13. ^ パンサーズ攻守で圧倒、12年ぶりスーパーボウル進出!”. NFL JAPAN (2016年1月25日). 2016年2月12日閲覧。
  14. ^ ブロンコスがスーパーボウル進出!ペイトリオッツの猛追しのぐ”. NFL JAPAN (2016年1月25日). 2016年2月12日閲覧。
  15. ^ 【SBプレビュー】鉄壁守備同士の激突、鍵は地上戦の主導権争い”. NFL JAPAN (2016年2月5日). 2016年2月12日閲覧。
  16. ^ 今季のMVPはパンサーズQBニュートン! 圧倒的大差で選出”. NFL JAPAN (2016年2月7日). 2016年2月8日閲覧。
  17. ^ Josiah Turner, ESPN Radio, "Cam could become 2nd to win Heisman, national title, MVP and Super Bowl," ESPN.com, February 3, 2016. 2016年5月14日閲覧。
  18. ^ パンサーズをSBへけん引、リベラHCが最優秀HCに選出”. NFL JAPAN (2016年2月7日). 2016年2月8日閲覧。
  19. ^ カロライナ・パンサーズが勝つ理由”. NFL JAPAN (2016年2月6日). 2016年2月12日閲覧。
  20. ^ LBデービスとDEアレンが先発出場へ パンサーズHC明言”. NFL JAPAN (2016年2月6日). 2016年2月12日閲覧。
  21. ^ 近藤祐司 (2016年2月5日). “新旧スタイルのQB対決 正反対の二人の共通点は?【前編】”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  22. ^ 近藤祐司 (2016年2月5日). “新旧スタイルのQB対決 正反対の二人の共通点は?【後ろ編】”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  23. ^ ブロンコスのLBミラー、QBニュートン絶賛「大好きなQBのひとり」”. NFL JAPAN (2016年1月31日). 2016年2月12日閲覧。
  24. ^ Panthers, Broncos have spirited final practices before Super Bowl”. thescore.com (2016年2月6日). 2016年2月12日閲覧。
  25. ^ Peter King (2016年2月5日). “Super Bowl 50: Denver Broncos held final practice, ran through plays Friday at Stanford University”. thedenverchannel.com. 2016年2月12日閲覧。
  26. ^ Henry Schulman (2016年1月29日). “NFL Experience creates ties with big game”. sfgate.com. 2016年2月12日閲覧。
  27. ^ Hunter Atkins (2016年1月26日). “How the Golden Super Bowl 50 Trophy Came Together”. フォーブス. 2016年2月12日閲覧。
  28. ^ レディー・ガガの国歌斉唱で第50回スーパーボウル幕開け”. NFL JAPAN (2016年2月8日). 2016年2月12日閲覧。
  29. ^ Super Bowl Flyover”. US Dept of Defense (Feb 7, 2016). Feb 13, 2021閲覧。
  30. ^ コールドプレイ、ブルーノ・マーズ、ビヨンセがそろい踏み”. NFL JAPAN (2016年2月8日). 2016年2月12日閲覧。
  31. ^ Aaron Tallent (2020年2月4日). “50 Greatest Super Bowl Performances of All Time”. ATHLON SPORTS. 2020年6月24日閲覧。
  32. ^ Dalton Miller (2023年2月8日). “Super Bowl Records That Could Be Broken in 2023”. プロフットボールトーク. 2023年2月14日閲覧。
  33. ^ ブロンコス、堅守で第50回スーパーボウル制覇!”. NFL JAPAN (2016年2月8日). 2016年2月12日閲覧。
  34. ^ ブロンコス、堅守で第50回スーパーボウル制覇!”. NFL JAPAN (2016年2月8日). 2016年2月12日閲覧。
  35. ^ 渡辺史敏 (2016年1月19日). “テレビ中継で記念すべき第50回SBを”決して忘れられないゲーム”へ”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  36. ^ 渡辺史敏 (2016年2月5日). “放送権料6億円!!注目が集まるSB中継内のテレビCM”. NFL JAPAN. 2016年2月8日閲覧。
  37. ^ 第50回スーパーボウル、テレビ史上最多の視聴者数に”. NFL JAPAN (2016年2月9日). 2016年2月12日閲覧。
  38. ^ "THE NATIONAL ACADEMY OF TELEVISION ARTS & SCIENCES ANNOUNCES WINNERS OF THE 37th ANNUAL SPORTS EMMY® AWARDS," emmyonline.com, May 10, 2016. 2016年5月14日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]