河野臨

 河野臨 九段
名前 河野臨
生年月日 (1981-01-07) 1981年1月7日(43歳)
プロ入り年 1996年
出身地 東京都西東京市
所属 日本棋院東京本院
師匠 小林光一
段位 九段
概要
タイトル獲得合計 9
七大タイトル
棋聖 挑戦者(2017・2020-2021)
名人 挑戦者 (2014)
本因坊 挑戦者(2019)
天元 3期 (2005-07)
碁聖 挑戦者 (2013-14)
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河野 臨(こうの りん、1981年1月7日 - )は、囲碁のプロ棋士九段東京都西東京市出身。保谷市立(現・西東京市立)明保中学校卒業[1]日本棋院東京本院所属。小林光一名誉三冠門下。天元位3連覇(第31期-第33期)。棋聖位・名人位・本因坊位・碁聖位挑戦者。妻は囲碁棋士の奥田あや

来歴

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父親に碁を教わり、小学4年生ごろから仁風会(木谷実の「土曜木谷会」の後継の会)に参加して、さらに小林光一の研究会に参加するようになり、のちに小林に師事。

1996年入段、二段に昇段。1997年三段、大手合第二部優勝。1998年四段。1999年五段。2001年六段、棋道新人賞。

2003年七段、天元戦挑戦者決定戦進出。2004年第一回JAL新鋭早碁戦で優勝。

2005年 山下敬吾天元を3-2で降し、初のビッグタイトルとなる天元位を獲得。またこれにより八段へ昇段。

2006年 天元戦で山下敬吾棋聖・王座を3-1で降し天元位初防衛。タイトル2期獲得により、九段へと昇段。

2007年 天元戦で山下敬吾棋聖・王座を3-1で降し天元三連覇

2008年 NECカップ囲碁トーナメント戦にて趙善津を降し、初優勝。棋聖リーグに初参加。第17期竜星戦にて、張栩を破って初優勝。10月、第1回ワールドマインドスポーツゲームズ囲碁男子団体戦に依田紀基、山下敬吾、羽根直樹、河野臨、高尾紳路と日本代表チームを組み出場、銅メダルを獲得 [1] 12月、張栩に0-3で敗れ、天元位を奪われる。賞金ランキングで平成四天王に次ぐ5位。

2010年 NECカップ囲碁トーナメント戦にて羽根直樹を倒し、優勝。賞金ランキング平成四天王井山裕太に次ぐ6位。

2011年 第67期本因坊リーグ入り、第37期名人戦リーグ入りし、三大リーグすべてに所属。

2012年 第38期天元戦挑戦者となるも、井山裕太天元に0-3で敗れる。賞金ランキングで井山裕太平成四天王に次ぐ6位。

2013年 第38期碁聖戦挑戦者となるも、井山裕太碁聖に2連勝後3連敗で敗れる。賞金ランキング5位。

2014年 第61回NHK杯テレビ囲碁トーナメントで準優勝。第26回テレビ囲碁アジア選手権李世ドル九段に敗れ、準優勝。第39期碁聖戦挑戦者となるも、井山裕太碁聖に2-3で敗れる。6年ぶり、第23期竜星戦優勝。第21期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦準優勝。第39期名人戦リーグを6勝2敗の成績で終え、プレーオフで山下敬吾を降して挑戦権を獲得。初登場となった七番勝負では、井山裕太名人に2-4で敗れ、タイトル奪取は成らなかった。第1回日中竜星戦古力九段に敗れ、準優勝。賞金ランキングでは井山裕太に次いで自己最高の2位。

2015年 第63回NHK杯テレビ囲碁トーナメント準々決勝で、当時公式戦24連勝中(歴代2位タイ)の井山裕太棋聖に勝利し、連勝を止める。

2016年 第23期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で二十五世本因坊趙治勲に220手白番半目勝ち。初優勝。第41期棋聖戦リーグを4勝1敗の成績で終え、挑戦者決定トーナメントで張栩を降して挑戦権を獲得。翌年の番勝負では井山裕太棋聖に敗れる。その後も2019年に本因坊戦、2020年2021年には棋聖戦の挑戦者となるが、いずれも井山裕太に阻まれてタイトル獲得ならず。

タイトル戦結果

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優勝9回

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囲碁のタイトル在位者一覧も参照

棋戦
三大タイトル (0-1)
他・七大タイトル (3-4)
国際タイトル (-)
結果 棋戦 期・回 決着日 勝敗 相手
優勝 1 JAL新鋭早碁 第1回 2004年 1-0 田原靖史
奪取 2 天元戦 第31期 2005年12月20日 3-2 山下敬吾天元
防衛 3 天元戦 第32期 2006年12月14日 3-1 山下敬吾棋聖
防衛 4 天元戦 第33期 2007年12月6日 3-1 山下敬吾棋聖
優勝 5 NECカップ 第27期 2008年3月8日 1-0 趙善津九段
優勝 6 竜星戦 第17期 2008年9月26日 1-0 張栩名人
失冠 天元戦 第34期 2008年12月4日 0-3 張栩名人
優勝 7 NECカップ 第29期 2010年3月6日 1-0 羽根直樹NEC杯
優勝 8 竜星戦 第23期 2014年9月29日 1-0 余正麒七段
挑戦 天元戦 第38期 2012年11月29日 0-3 井山裕太天元
挑戦 碁聖戦 第38期 2013年8月23日 2-3 井山裕太碁聖
挑戦 碁聖戦 第39期 2014年8月29日 2-3 井山裕太碁聖
優勝 9 阿含・桐山杯 第23期 2016年10月8日 1-0 二十五世本因坊治勲
挑戦 棋聖戦 第41期 2017年3月9日 2-4 井山裕太棋聖

タイトル

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  • 天元 3期 - 第31~33期 3連覇(歴代3位タイ)
  • NECカップ囲碁トーナメント戦 2期 - 第27・29期
  • 竜星 2期 - 第17・23期
  • JAL新鋭早碁 1回 - 第1回

棋聖戦挑戦者決定リーグ戦

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※新制度より(第40期から)

  • Sリーグは緑色
  • Aリーグは紫色
  • Bリーグは黄色
  • Cリーグは水色
  • FTはファーストトーナメント
新・棋聖戦リーグ
開催年 所属リーグ 結果
1 40 2015 Aリーグ 1位 昇格
2 41 2016 Sリーグ 1位 挑戦者
3 42 2017 Sリーグ 4位
4 43 2018 Sリーグ 2位
5 44 2019 Sリーグ 1位 挑戦者
6 45 2020 Sリーグ 1位 挑戦者
7 46 2021 Sリーグ 5位 降格
8 47 2022 Aリーグ 2位 昇格
9 48 2023 Sリーグ 6位 降格
49 2024 Aリーグ 2位 昇格
9 50 2025 Sリーグ

棋風

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ヨセに強い冷静な棋風であったが、タイトル獲得前後から戦闘力も身につけ、2007年には韓国の李世ドルをねじり合いの末に撃破した。三村智保は、形勢が悪くなっても無理な手は選ばず常に本手で対応し、正確なヨミと計算で地合を詰めていく棋士であると評している。

人物

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  • 3大リーグ入り直前で何度も参加を阻まれてきたが、2008年に初の棋聖戦リーグ入りを果たした。
  • 平成四天王とほぼ同世代で「第五の男」と呼ばれることもあった。
  • 「河野さんが日本で一番勉強しているのではないか」と張栩がコメントしている。(月刊碁ワールド2008年10月号)
  • 日本棋院の賞金ランキングで2005年から2021年までの17年間連続でトップ10に入っていた。
  • 近年、日本棋士が世界棋戦で総じて苦戦している中、孤軍奮闘している光景が見られる。
  • 2023年10月7日、囲碁棋士の奥田あやが河野と婚約したことを自身のSNSで発表[2]、11月15日(いい囲碁の日)に婚姻届を提出したことを報告した[3]

得意布石

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河野は布石の研究に熱心なことでも知られ、近年では中国流(通常は黒5でa)から一路ずらした図のような布石を多用している。この布石は河野の名を取って、「臨戦中国流」と呼ばれることがある。またこの布石を「スモール中国流」と呼んだ解説書も出版している(下記)。

著書

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「スモール中国流布石 徹底ガイド」(マイコミ囲碁ブックス) 「序盤の手筋 すぐに役立つ新常識」(マイコミ囲碁ブックス) 「攻め合い力養成トレーニング」(マイコミ囲碁ブックス) 「基礎から始める 河野臨の詰碁」 (囲碁人ブックス)

年表

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  • タイトル戦の欄の氏名は対戦相手。うち、色付きのマス目は獲得(奪取または防衛)。青色挑戦者または失冠。黄色はリーグ入り。
  • 棋道賞は、 : 最優秀棋士賞、 優 : 優秀棋士賞、 特別 : 特別賞、
    率 : 勝率一位賞、 勝 : 最多勝利賞、 対 : 最多対局賞、 連 : 連勝賞、
    国際 : 国際賞、 新人 : 新人賞、 哉 : 秀哉賞
  • 賞金&対局料は、年度区切りではなく1月 - 12月の集計。単位は万円。
棋聖 本因坊 碁聖 名人 天元 棋戦 棋道賞 賞金対局料 備考
棋聖戦
1-3月
本因坊戦
5-7月
碁聖戦
6-8月
名人戦
9-11月
天元戦
10-12月
2002
2003
2004 JAL 1085
2005 山下敬吾
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2302 (7位)
2006 山下敬吾
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2077 (10位)
2007 山下敬吾
xooo
2432 (7位)
2008 初リーグ入り 張栩
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NEC 竜星 4065 (5位)
2009 4位 1224 (11位)
2010 3位 NEC 2507 (6位)
2011 陥落 初リーグ入り 初リーグ入り 1471 (8位)
2012 4位 陥落 3位 井山裕太
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1909 (6位)
2013 3位 井山裕太
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プレーオフ 2321 (5位)
2014 陥落 4位 井山裕太
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井山裕太
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竜星 勝 連 対 4498 (2位)
2015 4位 4位 3位 1699 (6位)
2016 A 陥落 5位 井山裕太
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桐山杯 3166 (4位)
2017 井山裕太
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5位
2018 Sリーグ
4位

脚注

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  1. ^ 河野 臨(こうの りん)さん - 西東京市図書館”. 西東京市立図書館. 2023年11月15日閲覧。
  2. ^ 奥田あや X(旧Twitter)2023年10月7日”. X (formerly Twitter). 2023年11月15日閲覧。
  3. ^ 奥田あや X(旧Twitter)2023年11月15日”. X (formerly Twitter). 2023年11月15日閲覧。

外部リンク

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